一人暮らしを始める際に必要になってくるお金が「初期費用」です。最初にかかる費用は家賃以外にも色々あって、適当に考えているとと予想以上に高額になってしまうことも……。
そこで今回は、一人暮らしに必要な初期費用の内訳や、初期費用を節約する方法について紹介しています。これから一人暮らしを始めようと思っている人はぜひチェックしてみてください。
一人暮らしに必要な初期費用まとめ
必ずかかる費用
前家賃
・家賃1ヶ月分
前家賃とは、契約時に翌月1ヶ月分の家賃を支払うことを言います。
当月分の家賃は、次で説明する日割り家賃として支払います。
日割り家賃
・入居日から日割りした当月分の家賃
入居した月の家賃は、入居日から日割りで計算した分を支払います。
たとえば、家賃6万円の物件に3月10日から住む場合は、残りの21日分である42,000円を日割り家賃として支払うことになります。
仲介手数料
・家賃0.5~1ヶ月分程度
仲介手数料はその物件を担当している不動産会社に支払う手数料のことです。
仲介手数料は家賃の1ヶ月分が相場ですが、家賃の0.5ヶ月分となっている不動産会社もあり、その場合は初期費用を安く抑えることができます。
火災保険料
・2年毎に1~2万円程度
火災保険料は火事などの災害に対する損害保険で、賃貸物件ではほぼ加入必須となっています。
費用は2年契約でだいたい2万円前後で、契約時に一括払いすることが多いです。
物件によってはかかる費用
敷金
・家賃1ヶ月分程度
敷金は家賃を滞納したときや、部屋を修繕する必要があるときに使われる費用のことです。
敷金は退去時にかかった修繕費用が差し引かれますが、残ったお金は返金されるので、部屋を綺麗に使っていれば結構な金額が戻ってくることもあります。
ちなみに敷金ゼロの物件でも退去時に修繕費用は請求されるので、敷金ゼロの物件だからといってそこまでお得なわけではありません。
礼金
・家賃1ヶ月分程度
礼金は部屋を貸してくれた大家さんにお礼として支払うお金のことです。敷金と違って返金されないので、できるだけ抑えておきたい費用と言えます。
家賃の1ヶ月分ほどが相場となっていますが、近年では礼金ゼロの物件も増えてきています。礼金ゼロの物件を選べば初期費用を数万円ほど節約できますよ。
保証会社の利用料
・家賃0.5~1ヶ月分程度
保証会社(家賃保証会社)とは、保証人の代わりになってくれる会社のことです。保証会社を利用することで、大家さんへの信用度を確保することができます。
利用料は保証会社によって異なりますが、だいたい家賃の0.5~1ヶ月分くらいが相場となっています。
連帯保証人がいれば不要になるケースもありますが、物件によっては保証会社の利用が必須となっているところもあります。
鍵交換費用
・1~2万円程度
部屋の鍵を新しくするための費用で、だいたい1~2万円程度が相場となっています。
前の住人が合鍵を持っていたり、紛失した鍵で侵入されるといったこともあるので、部屋の鍵を変えないでおくのはリスクが高いです。
交換費用がかかったとしても、鍵はなるべく新しいものに交換しておいた方が良いでしょう。
室内消毒料
・1~2万円程度
入居前に業者が部屋の消毒をしたり、防虫剤を散布するための費用です。これらの作業は物件によってピンキリで、防虫スプレーを適当に撒いて終わりという場合もあります。
部屋の消毒や掃除は自分でも可能なので、初期費用を抑えたい場合は「室内消毒は必須か」「消毒は自分でするので、断ってもいいか」などと聞いてみるのも一つの手です。
24時間サポート料
・年間1~2万円程度
24時間サポートとは、部屋の設備の不具合や水回りのトラブルなどが起きた場合に、専門の業者が24時間365日対応してくれるサービスのことです。
24時間サポートは物件によって加入が必須だったり、任意だったりします。任意の場合は、24時間サポートを契約しなければ、初期費用の節約になります。
駐車場代
・月額1~3万円程度
車を持っている場合は、駐車場代がかかります。
駐車場代は物件や立地によっても異なり、東京23区内などの都市部は高くなることが多いです。
その他の費用
引越し料金
・2万円~(時期・距離・業者によって異なる)
引越し業者に引越しを依頼する場合は引越し代がかかります。引越し先が遠距離だったり、繁忙期(3~4月)だと料金が高くなるので注意が必要です。
家具・家電代
- 冷蔵庫
- 洗濯機
- 電子レンジ
- 寝具一式
- カーテン
- テーブル
- 照明
- 収納家具
・8万円~(グレードによって異なる)
必要最低限の家具・家電を揃えるだけでも、上記のものが必要になってきます。
人によってはテレビや炊飯器なども必要になるので、家具・家電代は意外と高くつきます。
当面の生活費
・10万円~
急な出費に備えて、最低でも1~2ヶ月分くらいの生活費は用意しておきたいところです。
初期費用を抑える方法
礼金のない物件を選ぶ
礼金は敷金と違って退去時に返金されませんし、払ったからといって特にサービスもないので、できるだけ節約しておきたい費用と言えます。
礼金の相場は家賃1ヶ月分とそれなりに高額なので、初期費用を抑えたい人は、礼金なしの物件を優先的に探してみるのがおすすめです。
仲介手数料の安い不動産屋を選ぶ
仲介手数料の上限は「家賃1ヶ月分+消費税」と法律で決められていますが、下限は特に決まっていないため、不動産会社によっては仲介手数料が安くなっているところもあります。
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オプションサービスを外す
「室内消毒」「24時間サポート」といったオプションは部屋の消毒やサポートをしてくれるサービスですが、人によっては利用するメリットが少なかったりします。
これらのオプションを使わない場合は、不動産会社に外したいと頼んでみるか、最初からオプションサービスのない物件を選ぶのがおすすめです。
家具・家電を安い物で揃える
家具・家電の価格はピンキリで、高いものと安いものでは数万円以上の差があります。
もちろん安い製品は機能が少ないなどのデメリットもありますが、最近の家具・家電は安いものでもそれなりにしっかりした作りになっています。
レビューなどを参考にしつつ、コスパの良い家具・家電を買い揃えるのが良いでしょう。
引っ越し代を安くする
引っ越しの繁忙期(3~4月)は引っ越し代がかなり高額になるので、時期をずらせるのであれば、繁忙期に引っ越しするのは避けたほうが良いでしょう。
また、引っ越し業者によっても料金が変わってくるので、よくわからないからといって適当に選ぶと、高額な料金になってしまう可能性があります。
引っ越し業者に頼む場合は、相見積もりのできるサイトで見積もりをするのがおすすめです。複数の業者で料金を比較できるので、最も料金が安い業者に依頼することができます。
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家賃の安い物件を選ぶ
根本的な話ですが、家賃の安い物件を選ぶというのも初期費用を節約する方法です。家賃の安い物件を選べば、初期費用だけでなく長期的な費用も節約できます。
ただし、安いだけで住環境が悪い物件を選ぶのはあまりおすすめできません。自分の希望する条件に合った物件の中から、家賃の安い物件を探していきましょう。
家賃5万円の物件の初期費用をシミュレーション
※日割り家賃は15日分、その他の費用は相場の料金で計算
家賃5万円の物件の初期費用の例
内訳 | かかる費用 |
---|---|
前家賃 | 50,000円 |
日割り家賃 | 25,000円 |
仲介手数料 | 50,000円 |
火災保険料 | 15,000円 |
敷金 | 50,000円 |
礼金 | 50,000円 |
保証会社利用料 | 25,000円 |
鍵交換費用 | 15,000円 |
室内消毒料 | 15,000円 |
引越し料金 | 50,000円 |
家具・家電代 | 120,000円 |
合計 | 465,000円 |
家賃5万円の物件を借りた場合の、一般的な初期費用です。
24時間サポートなどのオプションに加入した場合は、さらに費用が高くなります。
家賃5万円の物件の初期費用の例(節約した場合)
内訳 | かかる費用 |
---|---|
前家賃 | 50,000円 |
日割り家賃 | 25,000円 |
仲介手数料 | 25,000円 |
火災保険料 | 15,000円 |
敷金 | 50,000円 |
礼金 | 0円 |
保証会社利用料 | 25,000円 |
鍵交換費用 | 15,000円 |
室内消毒料 | 0円 |
引越し料金 | 30,000円 |
家具・家電代 | 80,000円 |
合計 | 315,000円 |
こちらは礼金ゼロの物件を選び、室内消毒のオプションサービスを外し、引越し代や家具家電代をある程度安く抑えた場合の初期費用です。
一般的な初期費用よりも15万円ほど安く抑えられており、かなりの節約になっていることがわかります。
まとめ
新しく一人暮らしを始める学生や社会人にとって、初期費用はなるべく安く抑えたいものですよね。
ぜひこのページを参考にして、賢く新生活をスタートしてみてはどうでしょうか。