賃貸物件を探す際、「どの条件を優先するか」「どこを妥協するか」ということは非常に重要になってきます。1つの条件を重視し過ぎて、細かいポイントを見落としてしまうなんてことも……。
そこで今回は、部屋探しの条件を優先順位を付けてまとめてみました。あくまで個人的な観点からのポイントになりますが、ぜひ理想の部屋探しの参考にしてみてください。
これを見ておこう!部屋探しの優先順位まとめ
家賃(賃料)
ほとんどの人にとって一番優先すべき条件は家賃の賃料でしょう。また家賃と同様に毎月かかってくる管理費等も考慮する必要があります。
一般的には「家賃は手取りの3分の1程度が目安」とよく言われていますが、個人的にはこれだとちょっと多く、理想は「手取りの20~25%程度」くらいかなと思います。
ただ家賃を抑えることにこだわりすぎると満足度の低い物件しか出てこなかったりするので、どのあたりまで許容できるかは考えておきましょう。
特に在宅ワーカーやインドア派など家にいることが多い人は、多少家賃が高めでもグレードの高い物件を選んだほうがおすすめです。
敷金・礼金
賃貸契約時に必要になる敷金・礼金の額もきちんとチェックしておきましょう。
ちなみに敷金は部屋を汚してしまったときの修繕費や、家賃滞納があったときの保証金として預けるお金のことで、礼金は物件の大家さんにお礼として支払う費用のことです。
敷金は退去時に返金される可能性があるお金ですが、礼金は返金されません。ですので礼金0の物件は礼金がある物件に比べて費用を数万円ほど抑えることができるのでおすすめです。
バス・トイレ別
バス・トイレが別というのも、物件選びでは重要なポイントですね。
お風呂とトイレが一緒だと浴室が狭く入浴しにくいので、毎日お湯を張ってお風呂に入りたい人の場合はバス・トイレが別の物件を優先するようにしましょう。
ただし、バス・トイレ一緒の物件は家賃が安くなることが多いため、家賃を抑えたい人の場合は一考の価値があるでしょう。また一緒だと掃除が楽になるというメリットもあります。
部屋の間取り・部屋の広さ
住む部屋は広ければ広いほど良いと思っている人もいるかもしれませんが、部屋が広いことはメリットにもデメリットにもなります。
メリットとしては「家具や家電が沢山置ける」「友達を大人数呼んでも窮屈じゃない」「趣味のスペースを確保できる」などが挙げられます。
反対にデメリットとしては「掃除をするのが大変」「エアコンの効率が悪くなり光熱費が上がる」「広すぎて落ち着かない」などがあります。
また基本的に部屋が広くなるほど家賃も高くなっていくので、生活費を節約したい人はワンルームや1Kなどの物件を選ぶ方がおすすめです。一人暮らしならこの間取りでも十分暮らせます。
建物の構造
- 木造
- 軽量鉄骨造
- 鉄骨造
- 鉄筋コンクリート(RC)
- 鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC)
賃貸物件では上記の建物構造をよく見かけます。アパートでは「木造・鉄骨造」マンションでは「鉄筋コンクリート(RC)・鉄筋鉄骨コンクリート造(SRC)」の建物が多いですね。
構造の違いによる特徴は色々あるのですが、わかりやすいものに「防音性」が挙げられます。
基本的に木造・軽量鉄骨造の物件は防音性が低く、RC・SRC造の物件は防音性が高くなっています。
もちろん築年数や周辺環境によっても異なるのですが、隣や上階の騒音が気になる人はRCかSRC造の物件をメインに探すのがおすすめです。
ただし、RC・SRC造の物件は家賃が高くなることが多いので注意してください。
部屋の階数
部屋探しでは2階以上の物件が人気ですが、これはなぜなのでしょうか。
物件が1階にあることのデメリットとしては「プライバシー・防犯性の低さ」がまず第一に挙げられるでしょう。1階だと道路と高さが同じなので、通行人に家の中を見られてしまう可能性があります。また2階以上の物件よりも進入が簡単なので、泥棒に入られるリスクも増えます。
「騒音」に関しても1階は道路に近いため、車の音や周辺の音が聞こえやすくなります。また人によっては上階の足音も気になるかもしれません。
また1階だと高層階の部屋よりも「虫が侵入しやすい」のもデメリットです。
ただし1階の部屋は「家賃が安い」「ゴミ捨てが楽」「通勤通学が楽」などのメリットもあり、特に低予算で部屋を借りたい場合は選択肢として候補に入れるのもアリだと思います。
駅から物件までの距離
いわゆる「駅近物件」ですが、電車で通勤通学している人は特に重要度が高いです。
電車をよく使う人は、駅徒歩10分以内の物件を選ぶのがおすすめです。10分以内ならば体感的にかなり快適に駅まで行けるので、通勤や通学が楽になります。
また駅周辺は飲食店や商業施設が栄えていることも多いので、その点からみても駅近物件はおすすめであると言えるでしょう。
一方、駅徒歩15分以上の物件は部屋が綺麗な割に家賃が安かったりするので、自動車を持っている人や普段電車を使わない人などはそれらの物件をチェックしてみても良いでしょう。
日当たり(南向き)
南向きの物件は日当たりが良いため、部屋探しで人気の条件の一つです。
日当たりが良いと洗濯物が乾きやすいというメリットのほか、部屋が明るくなるので電気をつける時間が減り、電気代が安くなるといったメリットもあります。
基本的にはメリットの方が多い南向き物件ですが、日当たりが良すぎて夏は暑くなるというデメリットもあるので、実際に内見したときによく確認しておきましょう。
築年数
築年数が新しいほど家賃は高くなっていきますが、築浅物件は全体的に綺麗だったり、キッチンや浴室の設備が最新のものだったりとそのぶんメリットも多いです。
築年数が古い物件はどうかというと、築20年~30年くらいの物件は家賃が安い割に建物がしっかりしている物件も多く、割と狙い目です。
また築年数が古くても、リフォームやリノベーションがされていて部屋自体はとても綺麗ということもあるので、築年数だけでなく部屋の画像を見て判断するのがおすすめです。
収納
部屋に収納(クローゼットや押入れなど)があるかどうかは意外と重要なポイントです。
女性の場合は服をたくさん持っている方が多いでしょうし、男性の場合でも小物や季節ものの家電などがしまえるので、収納はあるに越したことはないでしょう。
ワンルームや1Kの場合は意外と収納が無い物件も多いので、間取りを見て確認しておきましょう。収納が無い物件に住む場合は、市販の収納ボックスやハンガーラックを使うことになります。
オートロック
オートロックはセキュリティ面で重要な設備であり、特に女性から人気があります。
オートロックがあれば建物内に第三者が勝手に入ることができなくなるので、ポストを見られたり玄関先にセールスマンが来るといったことが少なくなります。
また訪問者の顔が室内からわかるモニター付きインターホンも同様に人気で、オートロックとモニター付きインターホンを兼ね備えた物件は家賃も高めになっています。
近くにスーパー・コンビニがあるか
条件として意外と忘れがちなのが、近くにスーパー・コンビニがあるということ。
特に徒歩や自転車しか移動手段が無い場合は、近い場所にスーパー・コンビニがある物件を選んでおいた方が良いでしょう。
スーパーが遠いと買い物に行くときに億劫になりますし、コンビニが遠いとふと何かが必要になったときに遠くまで出歩く必要があります。
最寄り駅が近ければコンビニも近くなることが多いですが、スーパーは住む地域によっては駅の近くに無いこともあるので、地図アプリなどで調べておくと良いでしょう。
駐車場
車を持っている人は、駐車場つきの物件は重要度が高いです。
駐車場がない物件に住む場合は別に月極駐車場を契約することになるので、費用や利便性の観点からみても駐車場つきの物件がおすすめです。
駐車場代は物件やエリアによってバラバラですが、人気の地域は高めになっていることが多いです。中には駐車場代無料の物件もあり、その場合はコストが節約できます。
自動車はないが自転車はある、という人は駐輪場があるかチェックしておきましょう。
都市ガス・プロパンガス
賃貸物件で使えるガスの種類には「都市ガス」「プロパンガス」の2種類があります。
プロパンガスはその名の通りプロパンなどが主成分のガスで、業者が自由に料金を設定できるためガス代は物件によってバラバラとなっています。
一方、都市ガスは「公共料金」で地域によって料金が決まっているため、プロパンガスに比べると数千円程度ガス代が安くなることが多いです。
災害時にはプロパンガスの方が復旧が早いなど料金以外ではプロパンガスにもメリットがありますが、基本的には都市ガスを使っている物件を選ぶのがおすすめです。
ペット可
ペットを飼いたい、もしくはペットを既に飼っているという人はペット可の物件を選びましょう。
ただしペット可の物件は普通の物件に比べると件数が少ないので、部屋の間取りや駅から距離など、他の条件は妥協せざるを得ない事が多いです。
またペットがいることで部屋の床や壁が傷付けられるリスクがあるので、全体的に家賃が高い傾向があります。他にも敷金を追加で取られることもあります。
ただしペット不可物件でペットを飼っていることがバレると強制退去となることもあるので、ペットを飼いたい場合はペット可の物件を選ぶしかないでしょう。
まとめ
今回は、部屋探しで重要な15個の条件を紹介しました。
全ての条件が良い物件というものはほとんど無く、どこかしら妥協する必要はあると思います。
毎日お風呂に浸かりたい人は風呂トイレ別の物件を優先する、ペットを飼いたい場合はペット可の物件を最優先にするなど、人によって重要視する条件も変わってくるでしょう。
好条件にこだわりすぎると家賃がどんどん高くなっていくので、妥協できるポイントはきちんと妥協して選択肢を広げるのが、部屋探しのポイントだと言えるでしょう。